ヘッドバンド型イヤーマフのまとめ

ヘッドホンの形をした最も一般的なイヤーマフです。イヤーマフの基本的な情報は、イヤーマフの基礎 をご覧ください。

様々なヘッドバンド型イヤーマフを比較していますが、手に入りにくいものを比較してもあまり意味がないので、Amazonや楽天で比較的容易に手に入るイヤーマフを取り上げています。電子回路でノイズを減衰させるノイズキャンセラが内蔵されているような特殊で高価なイヤーマフは含みません。

全てを比較するのは防音性能の差もあり意味が無いので、NRRが30dBを超えるイヤーマフとします。Peltorの一般向け最上位機X5A、Howard Leightの一般向け最上位機L3、Peltorの旧型の上位機のH10A、比較のために、最も性能の低い旧型H6Aを対象とします。むやみに高スペックのものを選んでいるわけではなく、生活騒音の対策を目的とすると、やはり低音域を重視するため必然的に高スペックのイヤーマフが選択されてしまいます。

高性能な3機種であればどれを購入してもそこまでの差はありません。さすがに性能の低いH6Aは全体的に防音性能が低く、特に低音域（低周波域）に弱いため生活騒音で使用するには厳しいものがあります。

取り上げたイヤーマフは上位機種というだけあり、どれを購入しても性能的には不満はなさそうです。これ以上を求めるなら、耳せんとの併用を検討することになります。

H10Aの高音域（高周波域）の性能は非常によいのですが、低音域が若干弱いです。日常生活では2,000Hz以下の音が多いので、生活騒音の対策として使うには少し考慮する必要があります。

この中では低音域から防音性能の高いX5Aを購入すればいいように思えますが、X5Aは351グラムとイヤーマフの中ではかなり重いタイプです。実際にX5Aを購入して使っていますが、確実に重さを感じます。人によっては長時間の装着で首こりや肩こりをおこしそうです。個人的には、どうにも耐えられない騒音時に耳せんやイヤホンとの併用にこのX5Aを使っています。つけ心地はフィット感があり、非常に安心感・安定感はあります。

最も軽いH6Aは135gなので200g程度の差、身近なものだと缶コーヒー1本強の重さです。X5AとL3の差は50gで、およそたまご(S)1個分の差、X5AとH10Aであればたまご(S)2個分の差となります。イヤーマフを選ぶときには、スペックと重量とのバランスも検討する必要があります。

個人的なオススメは以下のとおりです。

1. PELTOR H10A（またはH540A）

   性能が十分によく、その性能に対して軽いというメリットがあります。また、X5Aより安くコストパフォーマンスの高いイヤーマフです。H10Aの後継機にH540Aがあります。後半に旧製品と後継製品との比較を行なっているので、気になれば確認してみて下さい。

2. PELTOR X5A

   とにかくスペック的に最高のものを使いたい。そして、少しでも低音域を防ぎたいならX5Aしかありません。ただし、長時間の使用を想定している場合は、重さを考慮する必要があります。

3. HOWARD LEIGHT L3

   Peltorのデザインが受け付けない、L3のデザインが好み、という理由であればL3となります。価格的にはH10Aと変わらないこともあり、H10Aより低音域を少しでも重視するならこちらでもいいかもしれません。

他の製品は軽いというメリットはありますが、軽くなるに従い防音性能も落ちいくため、少しの音でも精神的に気になってしまう生活騒音には向かないかもしれません。最初から高性能なイヤーマフを購入したほうが、無駄なお金を使わなくてすむと思います。高性能なものを購入して性能に満足すれば、それ以上の出費は不要です。ただ、不満足な結果となると、高性能なイヤーマフでもどうにもならないほどの騒音となり、一般的な防音保護具での解消は難しいかもしれません。

このページでは唯一話の出てこないX3Aは特にハイスペックではありませんが標準以上の性能はあり、重量もそこそこでバランスのよいイヤーマフです。

旧型と新型の比較

後継機であるH540AではなくH10Aを比較対象に上げた理由はNRRの製品とSNRの製品を比較することができないためです。SNRとNRRについては SNRとNRRとの違い で説明しています。

H10Aの後継機がH540Aです。また、H7Aの後継機はH520A、H6AとH9Aの後継機がH510Aです。どれほど進化しているのかを比較します。といっても、後継製品のデータがSNRとなっているので、参考程度の比較となります。被験者数と試験回数の違いはあっても、人間の耳で評価することに変わりはないので傾向は確認することができます。

H10AとH540Aの比較については H540AとH10Aを比較するをご覧ください。 後継機なのかどうか不思議に思う内容もあります。

H510A - H6AとH9Aの後継機

傾向的にはH6Aの後継機種という感じです。SNRには3150Hzと6300Hzのデータがありませんが、ほぼH6Aと同じです。低音域に弱く軽いという以外はあまりメリットがありません。

生活騒音のために積極的に購入する理由はありませんが、耳せんとの組み合わせを前提にすれば、軽量というメリットが生きるかもしれません。PELTORの製品はデザインが複数あるので購入する時は確認しましょう。

• PELTORイヤーマフのデザイン

H520A - H7Aの後継機

こちらも新型と旧型とで似た傾向にあります。落ち着いた色で重量と性能のバランスのよいイヤーマフです。どちらも購入できるので、すこしでも安い方にしたいところです。PELTORの製品はデザインが複数あるので購入する時は確認しましょう。

• PELTORイヤーマフのデザイン

その他のイヤーマフ

Smith＆Wesson – Blue Suppressor Ear Muffs

Smith＆WessonのBlue Suppressor Ear Muffs（スミス＆ウェッソン サプレッサーイヤーマフ）という製品が売れています。 Smith＆Wesson の製品です。

公式サイトを確認しても詳細なデータは公開されていませんが、NRR25dBという記述だけはありました。NRRの数値だけ見ればミドルスペックより少し下というところでしょうか。不思議なことにAmazonでは快眠グッズのカテゴリに分類されていています。そのカテゴリでは10位以内に入ることもあり人気の高さが伺えます。他にはないデザインや値段が高くもなく安くもないお手頃な感じがいいのかもしれません。