MOLDEX – フォームタイプ耳せん比較

MOLDEX（モルデックス）のフォームタイプに分類されている耳せんの防音性能をまとめまています。

フォームタイプ（使い捨て）に分類されているのは以下の9種類です。 おすすめの耳せん で紹介していない残りの3種（Meteors small、Mellows、Glide）を追加しています。すでにNRR33dBの6種は取り上げているので、残りを簡単に説明します。

NRR33dB

Camoplugs, Sparkplugs, Goin`green, Softies, Meteors, Pura-fit

NRR30dB

Mellows

NRR28dB

Meteors small

NRR26dB

Glide

MOLDEXのフォームタイプ耳せんの性能

全種類をグラフ化しています。グラフの読み方は 防音グッズの性能を示す指標 を参考にして下さい。サイレンシアは一般的に知名度が高いので比較対象として挙げています。各製品の写真や仕様はページ後半にあります。

高音域（高周波域）はほとんどの耳せんが必要十分な性能があるようです。ただ、日常生活で生じる割合の多い低音域（低周波域）にかなり差があります。防音したい音が低い音であれば、低音域に強いタイプを選ぶといいでしょう。

このグラフより仕様的に低音域に強い耳せんは、Camoplugs、Sparkplugs、Goin`green、Softies、Purafit となります。

Meteors small

Meteos smallは女性や耳の小さな人向けです。防音性能が同レギュラータイプに劣りますが、サイズが小さくなるほど耳孔をふさごうとする圧力が弱くなるので当然の結果と言えます。性能を表す遮音値（減衰量）は人間による測定の平均値（耳の大きさに偏りのない）なので、耳の小さな人ならばレギュラータイプと変わらない性能となるでしょう。

女性や耳が小さいと思い小さな耳せんを購入した場合、思ったほどの防音効果がなくガッカリすることがあります。痛みが無ければ若干きつく感じる程度が適切ですので、レギュラーサイズを試してみることをおすすめします。ただ個人的にMeteorsはフィット感がありませんでした。

Mellows

Mellowsはとても柔らかく耳孔への圧力が弱いので、長時間の装着に向いています。他の耳せんと比較して低音域（低周波域）の防音性は劣りますが、高音域は遜色ありません。高音域の騒音が気になり長時間装着したいという場面に適しています。ただ日常生活の中では2,000Hz未満の音が多いため、必要十分な性能かどうかを試す必要はあります。

Glide

Glideは一応フォームタイプに分類されていますが、他とは形状が全く異なり耳をふさぐ面積が小さいため防音性能が劣ります。といっても、簡単に取り付け取り外しができることがメリットなので、あまり性能を求めるタイプではないようです。仕事や作業には集中したいけど、作業の合間に他の人との会話が頻繁に起こるような人に合っています。

どれを購入するか悩む場合はGlideを除いたセット商品があるので、それをオススメします。耳せんは耳の形や大きさ、装着方法といった個人差が大きく影響します。素材の硬度や装着感といった仕様だけでは分からない部分もあるので、実際に試してみるのが一番です。

BattlePlugs

Glideは簡単に着脱できることがメリットですが、一度装着してしまえば外さなくても音が聞こえ会話ができるタイプがあります。BattlePlugs（バトルプラグ）がそれなのですが、人前で付けるにはちょっと勇気のいるデザインです。仕組みは単純で、反対側のフタを開けると聞こえるようになります。NRRは24dB、フタを開けるとNRR9dBになります。会話をする時に一々耳せんを外さなくてよいのは楽です。NRRが低いのは密閉されていない構造的に仕方がないのかもしれません。S, M, Lの3サイズあります。 使い捨てタイプと比べると少し高いですが、これは再利用可能なタイプなので割高というわけではありません。

防音性能の2,000Hz付近にある谷

気付いた方もいると思いますが、周波数特性をグラフにすると多くの耳せん（イヤーマフも同様）に2,000Hzを中心とした谷があることが分かります。つまり、この周波数帯では防音性能が低下することを示しています。2,000Hz周辺は女性の高めの声や家電製品のアラームなどがあり、日常生活で普通によくある音です。

なぜこの帯域で遮音性能が弱くなるかというと、人間が感じる音の大きさを示すラウドネスに原因があります。簡単に説明すると2,000Hzから4,000Hzが人間が最も聞き取りやすい（感度の良い）周波数帯なので、相対的に防音性能が低下しているようにみえます。

• ラウドネス
• 等ラウドネス曲線

そもそもNRRの測定方法が人間の耳によるものなので、2,000Hz付近に谷があるのが自然です。製品の性能の差ではなく、人間の耳の性質上このような結果となります。

低音域（低周波域）と高音域（高周波域）の定義については、表記の揺れについて に説明があります。

モルデックス フォームタイプ耳せんスペック一覧

MOLDEXのフォームタイプの各耳せんの防音性能を示します。 この表の読み方は防音グッズの性能を示す指標 に説明があります。